【ブラジル住宅事情③】賃貸マンションの家賃と共益費

ブラジルのアパートやマンションはどんな感じ？
その違いは？
ブラジルの賃貸住宅の家賃の相場は？

ブラジル生活を始めるにあたって、基本の疑問にお答えします！

↓住宅の内見、駐在の下見旅行時に便利！

ブラジルで「アパート」とは

日本では小さい共同住宅や賃貸はアパート、
少し大きいのはマンションと言いますね。
ブラジルでは英語と同じくmançãoは「豪邸」という意味になります。

日本語でいうマンションは大きさに関らず、
apartamento（アパルタメント）と呼びます。

同じように部屋番号をいう時もこのように言います。
例　AP44( apartamento quarenta e quatro)

ブラジルの賃貸や分譲の概念

日本は賃貸専用アパート、分譲マンションと
借りるか、買うかで建物がはっきりと違いますよね。

この事情がブラジルはちょっと違いまして、
始めはすべて分譲マンションです。
分譲アパートと言った方がブラジルではしっくりくるかな？

※以下よりすべて「アパート」で表記します。

建設会社が建設前から売り出し
アパートに住みたい人やアパートを貸しに出して
収入を得たい人が建設会社から買います。

建設後の部屋はトイレ、シンクしかありません。
そこに床、クローゼット、電気、シャワーボックス、
壁紙などアパートの購入者が別業者を雇い、
好きなようにカスタマイズするのです。

同じ建物のアパートでもそれぞれの部屋の内装は全く同じものにはなりません。
それがブラジルの住宅の面白いところだと思います。

このように、ブラジルのアパートは「自分で部屋を買って住んでいる人」
と「大家さんから借りて住んでいる人」が混在しています。

不動産屋

多くの人がimobiliaria(不動産屋)を通してアパートを借りると思います。
大家と交渉したいときやトラブルがあったときなど仲介してくれますし、
大家と直接契約するよりも不動産屋を介した方がトラブルに巻き込まれる
心配がありません。

大家との交渉

賃貸アパートの場合、基本部屋の中はリフォームできません。

契約にもよりますが、
「長く住むので網戸をつけたい、お風呂を設置したい」
など住人が最初は自分で負担してつければ、
意外にＯＫが出る場合もあります。

前述したように、何か役に立つものをつければ、
アパートの付加価値が上がるからです。

私の知り合いでは、逆に大家から、
「お金があまりないので、足りないクローゼットをそちらで払って
つけてくれませんか、つける代わりにその分の家賃を安くします」
と頼まれたことがあります。

住人は生活が便利になり、大家はアパートに
付加価値をつけることができる、
win-winの交渉というわけです。

ブラジルではこういう交渉が意外に融通きいたりします。

ブラジルアパートの家賃の相場

世界共通事項だと思いますが、ブラジルも同じで、
都市か、郊外か、部屋数、家具付きか家具なしか、
立地によってAlugel(家賃)はかわります。

サンパウロ市内、サンパウロ郊外の同条件のアパートの
家賃を比べてみたいとおもいます。

共通条件

• 一般的なアパートの間取りで３LDK
• 広さは100平米前後
• 家具付き
• 敷地内にプールなどのレジャー施設有
• 街の便利な立地

サンパウロ市内家賃の相場

サンパウロで日本人駐在員が多く住む
「パライゾ地区」を例にあげます。
パライゾは日本人学校のスクールバスが停まるので、
お子さんをもつ駐在員家族に人気の地区です。
地下鉄の駅もあり、そこからはリベルダーデや
大きなショッピングセンターもすぐ行けます。
近年は日本食品店も増えています。

こちらの物件は

家賃4,000レアル　共益費　1,000レアル

すぐそばに日本米も買える日系のスーパーがあります。
薬局なども近く、便利そうです。

インダイアツーバ市内家賃の相場

私が住んでいるインダイアツーバは毎年「住みやすい都市ランキング」
に上位にランクインする都市で、他の郊外の都市に比べ、家賃は若干高いです。

こちらの物件は

家賃2,500レアル　共益費750レアル

ショッピングセンター、スーパーが徒歩5分程度圏内にある
アパートです。

サンパウロの物件、インダイアツーバの物件、
どちらも築年数は古そうですが、必要な家具が
一通り揃っているのは日本にすでに家具があり、
、ブラジルに家具を持ってきたくない家族には便利そうです。

コンドミニオ（共益費）

アパートやコンドミニオなどの集合住宅地ではalguel(家賃）の他に
エレベーター、共有スペースのcondomínio(管理費)が必要になります。
駐車料金はこれに含まれます。

家賃と共益費の相場を見てお気づきかもしれませんが、
家賃に対して共益費が割と高いですよね。
ブラジルのアパートは高層・日本とは違い、
敷地内にレジャー施設が充実しているところが
多いからかもしれません。

共益費は建物が一棟しかないようなアパートだと
世帯数が少ない分、管理費は割高になります。
レジャー施設が充実しているところ、
警備員の数やエレベーターの数が多い所とさらに
高くなります。

同じ敷地内に何棟もあるようなアパートは
世帯数が多いので、管理費は安くなります。

相場
200～3000レアル

日本とは違う不動産物件の価値

日本はマンションも家も年数が経つと価値が下がってしまいます。
その点ブラジルは古いアパートでもあまり価値は下がらず、
リフォームをしたり、家具などがついていると、付加価値が
ついて価値が上がります。

立地が良いところや人気のところだと、
購入した時の値段よりもはるかに高い値段で
売ることができます。

そのため、アパートや家を買ったり建て、
不動産収入を得て暮らす人がブラジルには結構多いです。
自分たちが住むメインの家、週末だけ行く別荘、
観光地で賃貸している家など複数の不動産を
持っている人も珍しくありません。